昭和55年テレビ大賞受賞・日本映画テレビプロデューサー協会賞受賞作品！
石油にとりつかれた男。その男にとりついた女。
現実に起こった事件をもとに描いた経済ドラマ。松本清張原作、和田勉演出作品。山崎努、夏目雅子出演。
高度成長期の日本のシンボル ? 総合商社を舞台に繰り広げられるダイナミックな人間模様。
「日本人とは何か」を痛烈に問いかける。
3年にわたる構想期間、4ヶ国またがるロケーション、6ヶ月に及ぶ制作期間など、
それまでのテレビドラマの枠を超えるスケールが話題を呼んだドラマ。

【収録内容】
■上巻　
・『愛する時と死す時』
・『江坂ファミリー』
1967年、江坂アメリカの社長・上杉二郎の目に、石油についての小さな記事がとびこんできた。
石油は総合商社・江坂の唯一の泣き所だった。
社主の江坂要造は、日本で有数の美術コレクターとして知られている。まだ若い芸術家の保護者でもあった。
ピアニストの卵、松山真紀が新しい女として、彼の前に現れる。
要造は上杉の追放を考えているが、江坂にとって石油は何ものにも替え難い。
上杉はその石油のために、ニューヨークの大ブローカー、アルバート・サッシンと手を握る・・・。

■下巻
・『セント・ジョーンズの神話』
・『日本の中の異邦人』
サッシンとの石油代理店契約には、上杉の独断で6千万ドルの金が支払われた。
ニューヨークでピアニストの道を歩む松山真紀は、次第に上杉に愛情を傾斜させていく。
その時、石油ショックが全世界を席巻した。
国営からサッシン個人の手におちていたカナダの製油所は、壊滅的打撃を受ける。
抵当権を得るためにロンドンに飛んだ上杉に、イギリス側は事実上の拒否を宣告。
江坂の一切が崩壊する。製油所の廃墟には、一人立ちつくす上杉の姿があった・・・。

【出演】
山崎 努、ケン・フランケル、夏目雅子、勝野 洋、片岡仁左衛門　ほか

原作：松本清張
脚本：大野靖子
音楽：林 光
演出：和田 勉

○1980年 放送

*DVD2枚組
*収録時間:300分／画面サイズ4:3