宇宙開発期のレトロ・フューチャーなSFセンスを色濃く反映させたSPACEMAN EFFECTSの製品は、当時の機器同様のフルアナログで製作されるのが最大の売り。
筐体にも一般的なシャーシは用いず、全てUSAメイドに拘る徹底っぷりは当時冷戦中のNASAを彷彿とさせます。


Delta IIは、コンパクトな筐体の中に豊富な機能を備えた光学式ハーモニックトレモロです。
クラシカルなトレモロから複雑で有機的なうねりを生み出すユニークな挙動のトレモロまで、革新的なLAGコントロールでスムーズ且つ直感的な変化を可能にしました。
ぼんやりとしたトレモロサウンドや、力強く渦巻くようなリングモジュレーターのようなサウンドまで出力可能。
クラシカルなトレモロにおいても、フィルターを駆使したシームレスな変化で独特なサウンドを生み出します。


入力された信号は、直後にバッファー回路を通過し2つの信号に振り分けられSVF(state-variable filter)を通過した上でトレモロ部分に進みます。2つの信号のSVF選択は3wayのVOICEスイッチで選択。

FREQとRESノブで原型となる音を設定し、RATEとDEPTHで基本となるトレモロサウンドを形成します。
小さなノブのLAGコントロールで、2つのうち1つの信号の出力されるタイミングをズラすことで、不思議な効果を演出します。
LAGコントロールを回すことで付加されるもう一つの波形がズレることで生まれる独特な効果は、規則的な動きを織りなす一方で不思議と奥行き深く宇宙空間を漂うような不思議な感覚を与えてくれます。


ーAlternate Modeー
フットスイッチが押された状態でアダプターを接続すると、Alternate Modeとして作動します。
2つの信号のスピードは同じでLAGを回すことでタイミングだけがズレて行くのが通常モードだったものに対して、このAlternateモードはスピードがそれぞれ異なったものとして交差するような状態になります。
この際LAGコントロールは主に４つのポジションごとのリズム変化のセレクター的な役割となります。
各ポジションのリズムは以下の通りです。

Position 1 -Signal1は通常のスピードで、Signal 2はその半分のスピードで動作します。
Position 2 - 基本的な動作はMode 1と同じですが、2つの波が不規則に絡み合う、飛び道具的なイメージです。
Position 3- Signal2は通常のスピードで、Signal1はその半分のスピードで動作します。
Position 4 - 基本的な動作はMode 3と同じですが、2つの波が不規則に絡み合う、飛び道具的なイメージです。

このモードは、これまでのトレモロの揺れとは大きく異なる、複雑で荒波の中に揉まれるような不規則な流れを感じさせるトレモロ効果としてユニークな挙動をみせてくれます。
どこか浮遊感を感じさせる効果を、その他のリバーブ等のエフェクトと組み合わせることで更に強調させて行くことができるでしょう。



Delta IIさえあれば現代的で飛び道具風の音色から、聞き馴染みのある温かいトラディショナルなトレモロまで、シームレスにカバーできます！EXPジャックによって「RATE」や「DEPTH」を直接操作できるのも嬉しい仕様です！

ピッチの揺れを産まないシンプルなトレモロをベースとしながら、ここまで多彩なサウンドを出せるのかという目からウロコな1台。たかがトレモロ、されどトレモロ、、、小さな変化だと感じる方もいるかもしれませんが、アンプにマウントされるトレモロでは絶対に出せないユニークなサウンド。
是非一度お試しを！！


以下、コントロールになります

VOICE SW：信号が通過するSVFの種類を選択します。
左: Dry / High Pass
中央: Low Pass / High Pass
右: Dry / Low Pass


RATE -シンセサイザー等で馴染み深いLFO(Low Frequency Oscillators)のスピード(揺れの速さ)をコントロールできます。
レンジはとても広く、0.12Hz - 60Hz (8s - 17ms).の間で設定できます。

DEPTH - .LFOモジュレーションの強さ(揺れの深さ)を設定できます。最小にすると、LFOモジュレーションは無効となります。

FREQ - VOICEで選択した2つの波の状態を変化させるフィルターです。レンジは100Hz～6kHzの間で設定可能です。

LAG- 最小でトラッドなトレモロサウンドが得られます。右に回すと、ハーモニックで飛び道具風のトレモロサウンドになります。

RES -Cut Offされている帯域を強調させるコントロールです。右に回すとよりドラマチックかつエモ－ショナルに強調されます。

EXPジャック:” TRS cableで接続した一般的なエクスプレッションペダルもしくは0-5VのCVでRATEかDEPTHをコントロールを可能にします。
どちらを制御するかは筐体内部のスイッチで選択します。

※2つのモードどちらでも、波形の動きの変化を赤と青２色のLEDの点滅で可視化出来る様になっています。


電源：DC 9V センターマイナス 2.1mmジャック
(9～18Vであれば駆動します。)
最大消費電流 : 45mA
入力インピーダンス：1Ω
カラーラインナップ：Silver、Blue、Red
日本語説明書は付属致しません。
当社WTG保証つき。